小林麻央さん死去 乳がんで闘病、34歳

写真・図版小林麻央さん=2010年1月29日撮影

乳がんを患い、ブログで闘病記を発信してきたフリーキャスターでタレントの小林麻央(こばやし・まお、本名堀越麻央=ほりこし・まお)さんが、亡くなったことが23日わかった。関係者によると、22日に亡くなったという。34歳だった。夫は歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(39)。

1982年、新潟県生まれ。上智大学在学中に日本テレビ系「恋のから騒ぎ」に出演し、2006年秋から海老蔵さんとの結婚を明らかにした10年春まで、同局系「NEWS ZERO」のキャスターを務めた。海老蔵さんとの間に1男1女がいる。

16年6月、海老蔵さんが都内のホテルで会見し、小林さんが14年秋から乳がんの治療を続けていることを公表した。その際、海老蔵さんは、小林さんの病状を「比較的深刻」としたうえで、「進行性のがんで、夫婦で受けた人間ドックでわかった」「かなりスピードの速いもので、なかなか大変なものでは、とお医者様から意見を頂いた」などと語っていた。

16年9月には闘病ブログを始めた。「ステージ4だって治したい」などと、病状や家族への思いを率直に語り、がん闘病中の多くの患者を元気づけたことが評価され、英BBCが同11月に発表した「100Women(100人の女性)」に選ばれた。

その際、BBCに寄せた手記では「病のイメージをもたれることや弱い姿を見せることには『怖(おそ)れ』がありました」「何かの罰で病気になったわけでもないのに、私は自分自身を責め、それまでと同じように生活できないことに、『失格』の烙印(らくいん)を押し、苦しみの陰に隠れ続けていた」と振り返った。

ブログを始めたことについては「誇らしい妻、強い母でありたい」と吐露。がんになったことが「私の人生を代表する出来事ではない」「私の人生は、夢を叶(かな)え、時に苦しみもがき、愛する人に出会い、2人の宝物を授かり、家族に愛され、愛した、色どり豊かな人生」と記し、「与えられた時間を、病気の色だけに支配されることは、やめました。なりたい自分になる。人生をより色どり豊かなものにするために」との決心をつづっていた。

また、今年1月には海老蔵さんに密着した日本テレビのドキュメンタリー番組で、入院先の病院でインタビューに応じ、「もし私がこの病気を乗り越えた時に、(海老蔵さんとは)病気をする前よりもちょっといいパートナーになれるんじゃないか」「役者・市川海老蔵を支えられるチャンスを神様下さいって、いつも思うんです。主人と結婚したからこそ、今こうやって生きてられる。そうじゃなかったら心が死んじゃってたかもしれない。だからすっごく感謝してます」などと語っていた。

小林さんがブログを更新したのは20日が最後。「ここ数日、絞ったオレンジジュースを毎朝飲んでいます」「今、口内炎の痛さより、オレンジの甘酸っぱさが勝る最高な美味(おい)しさ! 朝から笑顔になれます。皆様にも、今日 笑顔になれることがありますように」などとつづっていた。

23日朝、海老蔵さんはたびたびブログを更新。「人生で一番泣いた日です。マスコミの方々もお察しください。改めてご報告させていただきます」「どんな事があろうと、舞台。役者になるとはそういう事なのかもしれません」などと書いた。

海老蔵さんは23日午後2時半から東京都内で記者会見を開く。

ASAHI.COM

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